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2007年05月09日

■Thinking About Barrier【17】

『様々な障害:人を不愉快にして面白い?』   

阪田久美子

 若い女性にミクシィを紹介して貰い仲間が結構増えた。色々な繋がりの輪が次から次へと面白いように出来ていく。自分に不向きなものは自分で切っていけばいいし、自分も切られる事もある筈だ。
 私は先ず、ペット繋がりということでワンちゃん談義に花を咲かせることにした。ミクシィでは自分のワンちゃんだけの自慢話に終わらず、実に微笑ましい輪が広がっている。ついついパソコンの前で笑ってしまうことが多い。
 英語や日本工芸も捨て置けないテーマだが、私としては仕事に繋がるので余程リクエストでもない限り、あまり深く掘り下げることは控えている。
 そこで、次に来るのは、障害という繋がりの輪になる。自分の療法士のミクシィの場を借りてドンドン広がっている。

 障害を持つ人がこれほど多くいるのかと、目を疑ってしまう。障害者センターで自分より若くして中途障害者のレッテルを貼ることになった盛年には特に心痛める私だが、驚いた! 働き盛りは勿論、20代の若者も事故ばかりでなく、脳卒中の後遺症に悩んでいると知って実に驚いている。
 55歳で右片痙性麻痺を受容した私は還暦を迎えるまで「この若さで脳卒中だなんて!」と思っていた。それが今では、50代の人は当たり前に思えてきて、更に40代、30代、20代とどんどん年齢が下がってくると気が滅入ってきてしまう。つい先日は小児脳卒中の後遺症を持つ人を知った。小児癌に愕然と私が驚いていたのはつい先日の事だったと振り返る。それほど、障害と言わないまでも不便とか不幸とかは容赦なく一般社会に入り込んできているのである。
 それにもまして、不届きな人がいる事実に無性に腹が立つ。私はごく最近だが、非常識極まりない中年というより熟年女性に呆れた。二人とも近所に住む人で、ひとりは健常者の頃から、もうひとりは障害者になってから挨拶を交わす女性である。そして二人とも「金輪際挨拶したくない」と私に思わせることになった不届き者である。
 ひとりは「頭の方も快復してよかったですね。一時はおかしくなってしまったので心配しました」と妙なことを言った。何! 頭が変だ? 変なのは貴女でしょ! 私は呆気に取られた。バス通りの向こう側からお辞儀をしても知らん顔していたというのである! そんな事日常茶飯事、何処にでもあることではないか。ただ、気付かなかっただけの事である。もうひとりは姉に「いつも一緒の人、妹さんですよね。頭がやられたんですか?」と聞いたそうだ。怒り心頭の姉は言葉を失ったと言っていた。理由が奮っていて「魚屋さんで聞いたんですけど、犬の本を出版したんですって! しかも暮しの手帖社というレッキとした出版社からだ、って言うんですって!頭がやられたんだと思って!大変ですね」ときたもんだ。呆れて物が言えない。その魚屋さんはウチが前からお得意さんという関係で、本も購入してくれている。
 そんな事はどうでもいいことだが、頭がおかしいなど間違っても口に出す事ではない。万が一、障害者が理解力を失っていたら尚更の事である。考えられない頭の人がいるものである!
 昔、ヨーロッパでは「沈黙は金、雄弁は銀」を覆すように「喋りたまえ、雄弁は沈黙に勝る」と発言を奨励する指導者がいたそうだ。これは夫々の国民気質によると思う。単純明瞭な英語の世界では、確かに、より多く喋って自らの考えを明確にする事が大切になるだろう。一方、意味深長が特徴のひとつに挙げられる奥ゆかしい日本語はどうか? 誤解を招く事が多いと懸念される事も時にはあるのだから、我々は昔ながらの言い伝えである「口は災いの元」を常に念頭に置くようにした方がいいのではないだろうか。
 おかしいと思われているのは、アナタのアタマでなくアナタのクチですよ!

阪田久美子

阪田さんのBlog「脳のミステリー」http://blog.goo.ne.jp/ban-kuko/

投稿者 bfc : 14:25